
~前回までのあらすじ~
上司Aを怒らせ、雇い止め通告を受けた筆者。
何度か面談で雇用継続を懇願するも失敗。不更新条項入りの契約書にもサインをしてしまいました。
後悔
契約書の控えを提出し、退勤手続きを済ませて帰り道を歩いていると、すぐに後悔の念が湧いてきました。
完全には納得していないのになぜサインしてしまったんだろう、サインするにしても録音だけでも録っておけば良かった、やっぱり一度家に持ち帰るべきだった・・・時すでに遅しです。
電車の中で必死にネット検索をし、打開策がないか探します。
しばらく探していると、「日記は民事事件では証拠として使える」という情報を見つけました。
いくつかのサイトによると、主にパワハラや迷惑行為、離婚問題などの記録として使っている人が多いようで、それを証拠として提出して裁判を有利にすすめられたケースがあったと書かれていました。
不当解雇などでも活用できるのか・・・?という疑問もありましたが、その時の筆者は「とにかく何でも良いから、契約を更新しないことに対して反対の意を持っていることを証明しなくては」という考えが強かったので、日記をつけてみることにしました。
日記を書き始める
早速自宅に着いて、たまたま棚にしまってあったまっさらなノートを引っ張り出し、サインをした面談の時の出来事を詳細に書き記しました。
日記を書くにあたっては、こちらのサイトを参考にさせていただきました。
パソコンやスマートフォンよりも手書きの方が良いとの事で筆者はたまたま家にあったB5大学ノートを使用しましたが、後から色々不満が出てきたので箇条書きでご紹介します。(→別記事でも記載しております。)
- 持ち歩くにはB6サイズくらいがおすすめ
- スケジュール帳タイプだと、最初から日付別に分かれていて記入漏れも防げる
- ペンを収納できるものだと、その場ですぐ書き込める
- 余白やメモ欄が多い方が、長文になってしまっても安心
記憶していたセリフや考えをズラズラと書いてみると、35文字×40行くらいは簡単に埋まってしまいましたね・・・。
時間が経った今読み返してみると、恨み節が効いていてなかなか心に来るものがあります。
使用していたノートは少し大きすぎたので、職場で従業員と何かやりとりがあった時なるべく詳細にスケジュール帳のメモ欄に記録して、帰宅したらそのノートに書き直すという事をしていました。
二度手間になっちゃいますが、文章を整理して残したい場合はこの方法でも良いかもしれません。
筆者はズボラでちょいちょいサボってしまいましたが、出来れば毎日書いた方が良いみたいです。
役に立った場面
日記はだいたい、契約書サインの日~申立書作成に入り始める日あたりまで書いていました。
筆者の場合、最終的に証拠に使うことはなかったのですが、出来事を正確に覚えておくのに非常に良かったです。
時間が経つと、どれだけ記憶に残るシーンでもどんな流れでどんな事を喋ったかっていうのを鮮明に思い出すのはかなり難しいです。
自分では詳細に覚えているつもりでも、数日も経てば「あれ・・・どんな流れで喋ってたんだっけ?」「セリフってこれで合ってるっけ?」となります・・・。
なのでその日のうちに、出来れば出来事が起こったすぐ後にメモを取ると、後々とても役に立つと思います。
また答弁書(こちらの申立に対する相手方の言い分を書いた書類)や労働審判の審理では、相手方が事実に則して主張をしてくるとは限りません。
明らかな嘘をついてくるかもしれませんし、実際に喋ったセリフを都合良く改変してくるかもしれません。
そんな時に、「そうだったかも・・・」とならず「実際はこういう話でしたよ」と胸を張って主張できるのは、結構大きいと思います。
※もちろん自分自身が記憶を都合良く改変してしまっている場合もあります。審理において誠実に対応し、審判委員会に良い印象を持っていただくためにも正確に記録しましょう。
あとは、日記を書くことで少し精神的に落ち着くようになったのも良かったです。
雇止め通告を受けてしばらくはしょっちゅうボロボロ泣いていましたが、日記を書くとちょっとスカッとしました。

自分はわりとメンタル強めな人間だと思っていましたが、この時ばかりはかなり心が荒んでいましたねー

